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僕はエロい。
そりゃもうそこはかとなくエロい。
30歳手前にして日に2回自慰行為に耽るくらいエロい。朝晩朝晩朝晩晩くらいのヘビーローテーションだ。
しかしながら、エロというのは一般社会において忌避されるべき話題であり、特に日本社会においてはエロい=不快、犯罪的、反社会的と言うイメージすらあるのだ。
僕はこのエロ=悪と言う通念が納得できない。
エロいものは青少年に悪影響だと言うが、その因果関係は立証されているのだろうか?
成長期にある青少年がエロいと言うのは動物として当然の本能であり、自然の摂理に反して成長過程でエロさを抑制されたまま成長すると言う方が異常なことではないのだろうか?
草食系男子だの若者のおセックス離れだのごちゃごちゃと言って入るが、エロは悪い、汚いと幼少期からひたすら刷り込まれて、一体誰がおセックスなどしたがるものか。
昨今の少子化には少なからずエロ=良くないもの、悪影響としてきた教育の影響があると僕は考えるし、予備知識の無いまま本番に挑んでやり方がわからないから無茶な事をすると言う、いわば未必の故意的な性犯罪が増えるのではないかと考える。
いい加減、エロ=悪と言う風潮で臭いものを遠ざける教育を改め、正しいエロさを身につける教育に切り替えるべきである。
まあそんな僕の性教育論はどうだって良いんだが、とにかく僕はエロい。
この社会通念的に悪とされているエロさでもって何とか世のため人のために役に立とうといろいろ考えた結果、どこをどう間違えたのか
ピンクローターを作った事もあった。
ところで。
僕がフランス留学していた高校時代、レアル(市場)の露店で購入したベルトがある。
購入以来10年間使い続けてきたわけだが、長年大したメンテナンスも無く使い続けていたため、先日とうとうバックルを止めている部分が擦り切れてしまった。
うーん。400円で買った割りに10年も使えば充分か。もう捨てようかなぁ、と思ったのだが。
21世紀はリサイクルとエコの時代だ。
砂漠化が進み、地上からはどんどん森林が消え、人口爆発による食糧危機が懸念されている。
化石燃料もいずれ枯渇することが危惧され、エネルギーの問題も叫ばれる。
環境問題については、専門家や科学者や施政者が知恵を振り絞って温暖化対策や緑化政策、代替エネルギーの開発など世界的な対策を進めているが、僕たちに今すぐ出来る対策としては、出来るだけゴミを出さず、消費するエネルギーを抑える事である。
我々の豊かな暮らしを支える地球の環境や資源の問題を次世代に先送りしないためにも、我々に出来る事からはじめようではないか。
すなわち、リサイクルリユースエコエコである。
まあぶっちゃけた話、僕が死んだ後何百年後の地球環境とかひたすらどうでもいいし、環境ヤクザもといNGO団体の「売り上げの○%を地球緑化のために寄付します!」って言いながらポリ塩化ビニルなどの環境への配慮のかけらも無い素材で出来たキーホルダーを売りつけるようなエコ商法とかクソ食らえと、すみません口が悪かったので言い直しますけどウンコお食べなさいと常々思っているのだけれどもね。
まあ要するに僕が今から作るものに正当性を与えるためにあれこれ言ってるだけなのでお題目になるなら何だっていいのだ。大人って汚いや。
さて、相変わらず前置きが長くて申し訳ないのだが。
まだ人に見せられるような段階ではないためブログでは触れていないが、僕は最近レザークラフトを始めた。
今まで手帳と財布を作ったのだが、まあその辺は別の機会に触れるとして。
レザークラフトを始めた僕としては、擦り切れた革ベルトをこのまま捨てるのも勿体無いし修理して使おうかな?と思ったわけであるが、ここでふと思った。
ここで地球環境のためにゴミを出さず修理するのは簡単だ。
しかし、それでいいのか?
さらに一歩踏み込んで、地球環境+人のために役立つ再利用方法は無いものか。
自分のために再利用するのではなく、他者のために使う。これこそが21世紀のエコ時代にふさわしいリユースなのではないか。
リサイクルリユースエコエコである。別に音感が良かっただけでこの言葉に深い意味は無い。
さて、ではこんな僕が一体どんな物を作れると言うのか。
冒頭でも触れたとおり、僕はエロしか取り柄の無い男なわけだ。自分、不器用ですから。
と言うわけで、この擦り切れたベルトをリユースし、他人様のおセックスライフを充実させるための器具を作れば良いではないか!と言うところに思い至ったのである。
と言うわけで、ベルトをまじまじと眺める。
この形状、大きさ、材質。
これを使って作ることの出来るおセックス用品と言えば?
革手錠でも良かったしそっちの方が簡単そうではあるのだが、このベルトでは太さが足りないのであきらめた。
さて、製作に当たってこのボールギャグと言うやつを調べてみた。
「構造としては、中央にゴルフボール大のボールと、その両端に取り付けられた革紐からなる。ボールを被拘束者の口に咥えさせ、革紐によって固定し使用する。
中央のボールにはいくつかの種類があり、中空で表面に複数の穴の開いたもの、ゴム製で中央に呼吸用の穴の空いたもの、穴のないゴム球、などがある。
ボールギャグを咥えさせられた者はボールの穴、もしくは唇の隙間を通して呼吸ができるが、まともにしゃべることはできなくなる。また、口を閉じることができなくなるため唾液が垂れ流しになり非常に不恰好である。
この涎の漏出がSMプレイにおいては羞恥プレイとしての意味を持つ。現在ではマゾヒストを示す記号としての意味合いも強く、SMに使う猿轡として認知されている。
より激しいSMプレイには、アングルワイダー(開口具)などが使用される。」
さすがは天下のWikipedia。性具に関する情報も盛りだくさんだ。
きっとこの項目はwikipediaの編集に命掛けてる学者気取りどもが「これは学術的な記述ですよ?ww」みたいにニヤニヤしながら書いてるに違いない。
そんでこの項を読んで顔を赤らめてる清純系女子想像してジョイスティックを弄り回してるに違いない。
そんな学者気取りの知的オナニーはどうでもいいのだが、とにかくこれでボールギャグの構造は分かった。
と言うわけで、早速材料を購入。
口に入れる部分が必要だ。ちょうど良いことにゴルフの室内練習用ボールが大きさ・形状ともに申し分ないのでこれを使う。
人間の顎間接の力は半端じゃないので普通のプラスチックだと剛性が心もとないが、ゴルフクラブをフルスイングしても割れないんだからこれなら大丈夫だろう。
あと金具をいくつか購入し、製作に取り掛かる。
まずはハンダゴテを使い、ベルトを通す穴をボールに開ける。
続いて、ベルトを切り出しバンド部分の成形に取り掛かる。
口枷の部分が完成した。
何のためについているのか良く分からないが、参考にした通販のボールギャグにはすべてボール部分の横にリングがついていた。もちろんこれも再現。
これらの拘束具は、糸で縫うよりカシメ(鋲)で止めるほうが雰囲気が出る。
…と、言うわけで。
あっさり完成。
ご覧のとおり、割と市販品並みのクオリティである。思っていたより製作難易度は低かった。
折りしも今日は金環日食。輪っかを作るのにこれほど適した日は無いではないか。
早速装着して写真を撮ろうかと思ったんだけれども、何というか自分の中の大事な何かが壊れそうな気がして僕は他人様のおセックスライフを充実させるためにこれを作成したのだ。
つまり、これを誰かに渡さなければならないのである。
そりゃ他人が口つけたものを使うのは何だかバッチいよね。
と言うわけで、このブログをご覧の皆様の中から抽選で1名様にこのギャグボールを進呈したいと思う。
左にあるメールフォームから、住所氏名年齢を書いてメールを送ってください。発表は発送を持って替えさせていただきます。
到着後、ギャグボールを装着した写真を送ってもらえると僕のテンションが上がります。特に女子。
さっそく帰宅し、先端ユニットの成型に取り掛かる。
固まる前の自由樹脂は粘土より柔らかく、グニャグニャのガムのような感触だ。
ピンクローターのもつあの滑らかな表面を完全に手作業による造型で再現する事はできそうにない。
と言うわけで、100均の紙粘土で型を作った。
自由樹脂の材質特性として、成型後の表面処理が出来ない。
パテなどで成型した際は表面にヤスリをかけるなどして修正ができるため最初はある程度いびつでも構わないのだが、自由樹脂は弾力性が高くポリプロピレンやポリエチレンの塊に近い感じである。
表面をヤスリ掛けしてもささくれ立ってボロボロと崩れるばかりで一向に滑らかにならない。
すなわち、成型は一発勝負なのである。
お湯から取り出した自由樹脂を型に突っ込み、へらを使って成型する。
樹脂が冷えて固まる前に均一な太さで中にモーターが入る空洞を確保しなければならない。僕は指先に神経を集中させ、慎重かつ手早く成型をした。
何度かのリトライの結果、完全に滑らかとは言えないがまずまず満足できるものができた。
バリを切り落としてみる。
・・・・・・
・・・バーバパパ?
見た目はともかく、弾力性が高い自由樹脂のお陰で、思い切って隔壁を薄く仕上げる事ができた。
これでモーターから発する振動がほとんど殺されずに伝わるはずである。
そして、これを更に整形してモーターにかぶせる。
その後、更に成型を試みる。先端を細く、よりピンポイントにスポットできるように。
・・・サツマイモ??
否、れっきとしたピンクローターである。
冷え固まった自由樹脂は接着剤では接着できないため、接着面を熱で溶かして接着する必要がある。
普通にお湯につけるとどうしても接着面以外も柔らかくなってしまう。せっかく作った表面がグニャグニャになってしまった。
接着面だけを溶かすには専門の装置が必要になりそうだ。
しかし、先端部分は通常のローターより細く仕上げ、機密性も充分に確保できている。
見た目さえ気にしなければ使用に問題はない。
そしてこれに電池とスイッチをとりつける。
・・・完成した。
ついに完成した僕の僕によるみんなの為のピンクローター。
ミニ四駆公式大会では使用禁止のプラズマダッシュモーター。
それを動かす高回転仕様の電池、ボルテージ。
激しくかつ小刻みで滑らかなバイブレーションを実現した二重ジャイロ構造。
バルバス・バウからヒントを得た突出スポット。
厳選した部品に僕のアイディアを乗せ。
今。
スイッチオン。
ヤバい。何だこれ。
マジでずっと持っていると指が痛くなるほどの威力だ。
参考の為に買った500円のローターと比較してみる。
まずは音。先ほどの動画と市販品の音を比較していただきたい。
このトンデモ威力がお分かりだろうか。もうなんか歯医者みたいな音がしている。
更にわかりやすいように比較してみる。
僕はとんでもないオーバードウェポンを作り出してしまった。
先端部分の剛性も文句なし。防水性も完全に保持し、なおかつこの破壊力である。
はっきり言うが、風俗嬢やAVなどのプロユースにも耐えうる逸品だ。
「出演本数業界最多、最強のAV女優 VS 職人が追求した究極のローター!」とかって盾と矛とかでやってくんねーかな。割りとマジで。
しかし、反省点も多々ある。
まずは手作り感満載の見た目。
威力の面では申し分ないが、女の子はピンクでフワフワでキラキラが大好きなのである。
こんな歪でメカニズムむき出しのルックスでは興を殺ぐ恐れがある。
僕は風俗嬢やAV女優などのプロユースにも耐え得る仕様をめざして製作した。
しかし、何度も言うが性能面では間違いなく市販品のどのローターをも凌駕していると断言しても構わないほどの出来だが、AVでこんな玩具が出てきたらどうだろう。
見ている方としては「ハァ?」である。この部分は大いに改善の余地がある。
そして、スイッチ部分。
これは電池ボックスとセットで売ってた工作用のものを買ってきたのだが、威力の調整が出来ない。
その癖、無駄に逆回転とかできる。ちなみに威力は一切変わらない。
ピンクローターの良い点は、威力を自在に調節する事によってメリハリをつけられるところだ。これでは単調になってしまいかねない。
と言うのも、威力を調整するスイッチの構造は分かるものの、それを再現する技術を持たないのだ。
これはモノ作りをする者として恥ずべき事である。
今回の作品はプロトタイプとして礎とし、製品版では必ず改善することをここに誓う。
さてこのローターであるが、最初に書いたとおり、僕はこれを世の為人の為他人様のセックスライフを充実させる為に作ったのだ。
という事は、僕が持っているべきではなく誰かに渡さなければならないのである。
と言うわけで、この試作品をどなたか1名にプレゼントしようと思う。
syokunin53@hotmail.com
希望の方はこちらまでメールを。発表は発送を持って変えさせていただきます。
住所氏名年齢電話番号を記入して、あとどんな人が使うのか妄想したいので顔写真も添付の上メール下さいえへえへへ。
・・・こういう所が僕のエロさが他人様の迷惑になっているところだと思うけどキニシナイ!
こんにちは僕ぽち丸。
前回からの続き。
さて、製作に当たって内部の構造を調べる為に、500円のスケルトンのローターを買ってみた。
先端部分。
モーターが仕込んであって、先に重りがついている。
この重りは偏重錘といって、わざと重心をずらして装着されている。
すなわち回転によって重心を遠ざけようとする遠心力を発生させて振動させているのだ。
これは携帯などのバイブレーションと同じ原理である。
まずはこの部分から工作を開始する。
さて、この偏重錘であるが、錘が重くなればなるほど振れ幅が広がり振動が大きくなる。
AVで言うとパツキンのチャンネーが「オゥ、オゥ、イエッス!カモッ!!マイガー!マイガー!マイガーーッッ!オ゛ゥーーウ!!ウ゛ゥーーーンン゛!!!」みたいな感じである。
逆に、錘が小さくなってモーターの回転速度が上がるほど振動は小さいが高周波のように、痺れるような小刻みで滑らかなバイブレーションになる。
AVで言うと黒髪眼鏡の大人しそうな女の子が誰か人が来るかもしれないみたいな状況で必死に唇を噛んでプルプル震えながら声を押し殺してるみたいな感じ。
いやもう、例えが自分でも全く分からないので分かるように言うと、バールのようなもので殴られるような鈍重なバイブレーションか、研ぎ澄まされたナイフのような切れ味のある振動か、と言うことである。
振動が強いほうが良いんじゃねえの?と言う単純な話でもないらしい。
世の中広いもので、ローターやバイブなどの大人の玩具を実際に使い、使用感などを個人ブログで詳細にレポートしている僕にはちょっと理解できないレベルの変態様が居るのだが、その人のブログによると「個人差はあるものの、風俗嬢やセックスに積極的な、いわゆる玄人ほど強い振動を求め、一般人ほど高周波の振動を好む傾向がある」そうだ。
至高のローターを作らんとしている僕としては、当然重さと切れ味の両立、すなわちその重さと切れ味を利用して相手を「叩き斬る」、日本刀を目指すべきだ。
しかしながら、激しさを求めて錘を重くすれば当然回転は鈍り、回転を上げようとして錘を軽くすれば激しさが損なわれる。両立は不可能なのか・・・
だがしかし。
相反する二つの命題を、知恵と汗を出して乗り越えてきたのが日本が世界に誇る工業力を支えた技術屋の魂である。
僕は飽食の時代に生まれ育ったが、そのスピリット、日本人の血は確かに受け継いでいるのだ。
僕は日本刀の重さと切れ味を手に入れるために偏重錘の大きさや重さ、重心の位置をミリ単位で調整し、試行錯誤を重ねた。
そして、辿り付いたのがこの形だ。
重さや重心位置の異なる錘を重ねる二層ジャイロ方式。
偏重錘には六角ナットを使用した。
ホームセンターでバラ売りしていた中で比較的安価なのはアルミニウムや亜鉛合金、ステンレスあたりのもの。
今回は、これらの中で最も比重が重かったステンレス製六角ナットのM6径とM5径を、金属への食いつきが良い高密度タイプのエポキシパテで固定した。
この解説図の通り、M6径の大きく激しい振動の振り幅の間をM5径の細やかで小刻みな振動が補う。
これにより、激しくかつ滑らかで継続的な振動を実現したのだ。
ちなみに、上の解説は漫画的エセ力学に基づいた解説なので鵜呑みにしてドヤ顔で披露とかすると恥ずかしい思いをすること請け合いである。
まあとにかく、力学的なことは一切分からないが理想的なバイブレーションを生み出す事ができたのは事実だ。
動作確認のためにモーターを指で持っていたが、手を離してもしばらく痺れが残るようなガチっぷりである。
・・・僕は、もしかしたらとんでもない物を作り出そうとしているのかもしれない・・・
続いて、先端ユニットの作成。
まずはどのような形・大きさにするかを考える。
え、どんな形も何も、ピンクローターってカプセル型じゃないの?
そう、確かにそうなのだ。ピンクローターと言えばカプセル型。
確かに、市販のピンクローターと言えばまさしくこの形だ。
だが、この形で作るのならばわざわざ自由樹脂を買ってきて造型する意味など無いではないか。
市販のローターを分解してモーターを詰め替えれば良いのである。
しかし、形状を変更しようにも、先端ユニットの中にあるモーターの形状・大きさから、あのカプセル型が最も合理的なのだ。
僕は悩んだ。悩みに悩んだ。
何かが違う。しかし、考えれば考えるほど正解に近い形状。答えは出ない。
0.9999999・・・と無限に9を並べても、近付けど近付けど1にはならず。そんなジレンマに陥り、思考が煮詰まる。
そして、少し頭を冷やそうとバイクで海に出かけた。
海を眺めていると、沖の方で貨物船がゆっくりと航行している。
・・・その時、僕に衝撃が走った。
まさに天啓。この閃きが僕の神経パルスに電撃を流したのだ。
これがカイジなら間違いなく悪魔的奇手・・・っ!とナレーションが入っていたところだ。
貨物船などの船の先端には、バルバス・バウ(球状艦首)と呼ばれる形をしているものがある。
バルバス・バウの水面下の前方に突き出した構造によって、水面での船首が水を掻き分けるより前方にあらかじめ波を生じる。
このため、水面で船首が水を掻き分けて生じる波は、バルバス・バウによって生じた波とは逆位相となり、それぞれの山と谷が打ち消しあうことで波を小さくする。
結果として造波抵抗を最小化して燃料効率や速度の向上を図ることができると言うシステムなのだ。
ちなみにこれは漫画的エセ力学ではなく、マジだ。
僕はこの突き出した艦首先端にヒントを得た。
そもそも、ローターよりも強力な振動を発生する電動マッサージ器、通称電マと言うものが有るにも関わらずローターが大人の玩具として電マに引けを取らないシェアと知名度を確保しているのは、安価であることやその小ささから来る携帯性やコンセントでなく電池を使用する為使用場所を選ばない手軽さもさることながら、使用感において電マとの住み分けが為されている事が大きい。
電マは100Vと言う家庭用コンセントの無尽蔵大電圧の電源を背景に強力なパワーを誇り、振動の強さと言う点においてはわずか1.5Vの電池を2本ばかり使用するだけのローターでは太刀打ちできないのだ。
しかしその一方で、ただモーターを回すだけと言う単純な機構で100Vと言う高電圧に耐える為に、どうしても先端ユニットの形状が大きくなってしまう。
すなわち、先端ユニットが触れる面積が大きく、どうしても強力ではあるが雑で大味な使用感になってしまうのだ。
その点ローターは先端ユニットが触れる面積は当然小さい。
狙った部分をピンポイントでスポット出来るため、より細やかで繊細な使用感となるのである。
AVで例えると、電マはパツキンのチャンネーが「オゥ、オゥ、イエッス!カモッ!!マイガー!マイガー!マイガーーッッ!オ゛ゥーーウ!!ウ゛ゥーーーンン゛!!!」みたいな感じ、ローターは黒髪眼鏡の大人しそうな女の子が誰か人が来るかもしれないみたいな状況で必死に唇を噛んでプルプル震えながら声を押し殺してるみたいな感じとなる。
まあ要するに、水鉄砲の穴は小さい方が威力が高いというのと同じ理屈だ。
・・・では、水鉄砲の穴を更に小さくしたらどうなる・・・?
当たる面積を更に小さくする事によって、モーターが生じるパワーを一点に集中させるような形。
これが僕の出した結論である。
僕は早速帰宅し、製作に取り掛かるのだった・・・
続く。
僕はエロい。
そりゃもうそこはかとなくエロい。
30歳手前にして日に2回自慰行為に耽るくらいエロい。朝晩朝晩朝晩晩くらいのヘビーローテーションだ。
このエロさが災いし、他人様に迷惑を掛けることもしばしば有る。
そりゃもうエスカレーターの上段に立つ女性はスカートの裾を抑え付けながらもし今が世紀末なら釘バットで脳漿ぶちまけてやるのにぐらいの勢いで僕を睨むし、夜道を歩こうものなら前を歩く女性が早歩きから小走りになって最終的に絶叫しながら猛ダッシュした事も一度や二度ではない。
一応己の誇りの為に言っておくと、エスカレーターでは別にパンツを覗き込もうとしていたわけでも携帯をいじってたわけでもなく至極真っ当に乗っていただけだし、夜道を歩いた際も特に女性を追いかけていたわけではなく、たまたま曲がり角が3つほど僕の帰宅ルートと被っていただけなのだ。
しかしながら、彼女らはその生存本能に基づいて僕のエロオーラを機敏に察知し危機回避行動を取った。それは間違いなく僕の隠しても隠しても隠し切れない隠し味であるエロさが原因であり、彼女達には何ら責任は無いのだ。
君子は危うきには近寄らないのである。
まあそんなこんなで様々な人に迷惑を掛けている僕のエロさであるが、僕だって木の股から生まれたわけではない人の子である。他人様に迷惑を掛けるのは何とも心苦しいものだ。
そんなわけで、僕は他人様に迷惑を掛けた分、否、それ以上に他人様のお役に立たなければならないと常々思っているのである。
僕のエロさで他人様に迷惑をお掛けしたのならば、このリビドー、迸る熱いパトスで持って世の為人の為お役に立つのが筋合いと言うものであろう。
エロさで持って人の役に立つ。これは意外と難しく思える。
エロと言うのは世間一般に忌避されがちな行為であるから、これをもって社会の幸福に資するというのは中々ハードルが高い。
例えば男性に恵まれない残念な女性達に僕の肉体で持ってご奉仕するという逆風俗的なものが真っ先に思い浮かぶが、別にルックスもセックスも具合が良いわけではない僕みたいな有象無象でも良いから抱かれたいと思う女性がこの世にどれほど居るだろうか。
よしんば居たとしても、それを臆面も無く言葉に出して要求できる女性がどれほど居ようか。先ほども書いたとおり、エロとは一般的に忌避される話題なのだ。
それに、直接的なこの方法では要するに僕とおセックスした人しか幸せになれない。
つまりこれは僕と出会うことの無い、あるいは僕とのおセックスにはまるで興味の無い大多数の人を切り捨てると言うことであり、これは最大多数の最大幸福と言うベンサムの功利主義に反している。すなわち、この方法では世の為人の為にお役に立ったとはおよそ言い難いのである。
ではどのようにすればもっと広く他人様のお役に立つことが出来るのか。
つまり、僕はこのエロさでもって、他人様のセックスライフを充実させるべきなのである。自分の肉体で持って誰かを満足させるではなく、僕の知恵や経験でもって誰かのおセックスをより涅槃的なニルヴァーナの境地に導くのだ。
結局どうすれば良いのか。
AVの監督や男優になろうかとも思ったわけだが、僕は映像的な知識については一切の素人であるため監督業は無理であろう。
とは言え、女子高生モノやコスプレモノなのに最終的に全裸にしてしまったり痴漢モノなのに電車内でちょちょっと触って男優が耳元で「じゃあホテル行こっか」みたいに臭っさい大根芝居してあとはずっとスタジオ撮りしちゃうようなアホ監督よりはまだマシなものが撮れると言う自負はあるが。
まあそれはともかく、根本的にAV業界と言うのはあくまで男性向けであって、僕のエロさは主に女性に対して迷惑を掛けているわけで、つまりどちらかと言えば男性より女性のお役に立たねばならないのである。
しかしながら、少しでも女性に近寄ろうものなら節分でもないのに豆を撒かれたり、「私が二重の極み使えたら頭蓋骨粉砕してやるのに」みたいな眼で見られる僕が女性のセックスライフのお役に立つにはどうすれば良いのか。僕は頭を悩ませた。
そして、出した結論がくぉれだぁ。ワントゥースリー。
そう、ピンクローターと言う奴である。
僕ら世代の中学時代のセックスバイブルであるホットドックプレスによると、女性の8割は自慰行為をしてるらしい。
そして、僕は偶然にもプラモデルなんかを趣味に持っており、この手の工作はまあ得意な方だと言える。
ぼくの飽くなきエロさとこだわりをもってこれを作り、多くの人に広めれば他人様のセックスライフが充実するのではないだろうか。
とは言え、僕自身はこの手の玩具を使用した事はほとんど無い。
何と言うか、男には闘争本能とでも言おうか、変な負けず嫌い精神のようなものがあり、玩具を使って相手を満足させてしまうと、「俺はこのバイブ以下なんだ」と言う妙な敗北感があるのだ。
自分の肉体やテクニックをもって相手を満足させた時の清々しい達成感とは真逆の感情なのである。
男として、否、一匹の雄として、自分とおセックスしている雌が自分以外の何かで性的充足を得てしまう事は有ってはならないのである。
しかし、だがしかし。
僕ももう三十路まで指折り数えられるほどの年齢になり、それに伴い十代や二十代前半には充実していた気力体力もやや衰えを見せた。
一方で精神的にはマグマのように煮え滾る熱いパトスは落ち着きを見せ、より円熟味を増しつつあるわけで、思考や嗜好にも変化が訪れこう考える事が出来るようになった。
おセックスにおいて玩具を使うというのは、何も玩具と自分との戦いではない。
玩具はあくまで玩具であって、おセックスを盛り上げるひとつの要素、エッセンス、道具でしかない。
運動をしていた学生時代のように激しく荒々しいムーヴメントはもう出来なくなってしまった。
しかし、玩具と言うものはそれを補い、もしくはただ激しく荒々しいだけのではないおセックスの新たなステージに立つためにある道具なのだ。
玩具を使う事はすなわち自分自身が玩具に敗北するわけではない。
なぜならば、道具はあくまで使役するものであって、それを使いこなすのは自分自身。道具を使うと言う事はすなわち、人間を万物の霊長足らしめる所以の最も大きなひとつであるのだから。
まあとにかく、僕のエロさを世の為人の為と言うベクトルに向けるためにピンクローターを自作してやろうじゃないか、と言う結論に至ったわけなのである。
しかし、ピンクローターと言えば割高なはずのホテルの自販機ですら500円で売ってるものであり、ドンキホーテにでも行けばわずか260円で購入できる。
つまり、自作する以上は普通のピンクローターを作っていたのでは全く持って意味が無いのだ。
規格品には無いより細やかで丁寧で的確なモノづくりが必須なのである。
まあ、何はともあれまずは材料を購入。
先端ユニットの素材を何にするか、これは非常に気を使う部分である。
まず、機密性を保たなければならない。
尚且つ、粘膜に触れる部分であるので清潔で表面を滑らかに仕上げられ、耐水性が無くてはならない。
そこで目をつけたのがくぉれだぁ。ワントゥースリー。
自由樹脂。
お湯につければ粘土のように柔らかくなって造型でき、冷えると固まる。
固まった後はプラスチックと言うより弾力性のある硬化シリコンゴムとかポリプロピレンのような硬度・粘度となり、なおかつ生分解性なのでお肌と環境に優しい。まさにエロとエコの共存である。いやお肌に優しいかどうかは知らないけど、普通のプラスチックより良さそうな気がする。多分気がするだけ。
次にローターとしての性能を決定付けると言っても過言ではないモーター。
先ほども述べたとおり、僕は260円で購入できるものをわざわざ自作するのに市販品と変わらない性能のものを作る気はサラサラ無い。
こうした工作用の部品として130円くらいのモーターが売っているのだが、それを使ってしまうと当然性能面で満足のいくものが作れようはずもない。
僕の要求に応えるハイスペックなモーターを求め僕は家電屋を色々とハシゴした。
高出力高回転であるもの。
水分過多で常に水濡れの危険性のある悪条件下でも優れたパフォーマンスを発揮するタフネスを兼ね備えているもの。
そう、すなわちミニ四駆モーターである。
ミニ四駆と言えば、色々とレギュレーションはあるものの、要はモーターの回転数を競う遊びである。
当然そのモーターは高回転を突き詰めた仕様であり、なおかつ小学生が適当にガチャガチャやっても壊れない頑丈さをも兼ね備えている、まさに僕が求めるモーターなのだ。
それらのミニ四駆モーターの中で僕がチョイスするのは当然くぉれだぁ。ワントゥースリー。
プラズマダッシュ。
タミヤ純正モーターの中で最も高い回転数を誇る最強のモーターである。
ミニ四駆が小学校で流行っていた頃、700円前後と言う小学生の小遣い的にかなりの高額であるため、このモーターの使用者は垂涎の的であったものだ。
だがしかし、いまや僕も立派に大人毛の生え揃った一人前の社会人である。その気になれば箱買いだってできる。いやしないけど。
そして電池。
電池には多くの種類あれど、その性能にはかなりのばらつきがある。
まずはマンガン。ミニ四駆用の高性能モーターを回転させるのにマンガンは論外だ。この電池は時計などの低電力で持続性が求められる機械に使ってこそ真価を発揮する。
次いで最も多くのシェアを占めているであろうアルカリ。
ミニ四駆用のモーターはアルカリ電池の使用を想定して作られている為、相性は抜群といえる。
しかし、だがしかし。
それは裏を返せば「普通の組み合わせ」と言う事である。
市販品のうち最高とも言えるハイスペックなモーターの原動力が普通であって良いはずがなかろう。
次いで、リチウムイオン電池やニッケル水素電池と言った蓄電池。
分かりやすい商品名だと「エネループ」が挙げられる。
生分解性の自由樹脂と合わせればまさにエロとエコの共存。21世紀のエロスは環境にも配慮しなければならないと僕ぁ思うな。
しかし、いかんせん蓄電池は出力が弱いのだ。普通のアルカリ電池の初期電圧が1.5~1.6Vであるのに対し、リチウムイオンやニッケル水素は1.2Vなのである。
電源から取り出した電圧を一定量にコントロールするインバータを通すデジカメのような精密機器ならともかく、メカニズム部分が電源と導線で直結しているローターにおいては電源出力がそのままパフォーマンスを左右するのである。1.2Vでは出力が圧倒的に足りない。
そして一時期よく耳にしたが最近では見かけなくなった電池、オキシライド。
パナソニックがアルカリ電池の上位種と言う位置付けで発売したニッケル系一次電池であるが、パナソニックのゴリ押しもとい、他社製品と比較して群を抜いたその性能から、商標名が電池の種類のひとつだと勘違いしている人も多いまさにニッケル一次電池の代名詞的な製品である。
1.7Vと言う他を圧倒する初期電圧を誇るこの電池。
最近見かけなくなったのはパナソニックがさらに上位種としてアルカリ乾電池のEVOLTAを発売したためである。
一応パナソニックの公称ではEVOLTAの方が上位性能と言う事になっているが、EVOLTAの初期電圧は通常のアルカリ電池と同じく1.6Vであり、性能テストと言うのはあくまで駆動時間を比較したものであって駆動中のパフォーマンスを比較したものではない。
すなわち、定額電流で最後まで安定して長時間使えるのがEVOLTA、駆動時間は短い(と言っても他のアルカリの1.2倍以上)が瞬間的に大きなパワーが出るのがオキシライドと言うわけである。
何と言っても、オキシライドは懐中電灯などの単純な製品に使用した場合は過電圧によって製品寿命を縮める恐れがあるとしてメーカーが注意書きをHPに掲載していたほどなのだ。
一般的な規格製品に必要とされる電池性能と言うのは「長持ち」の一点に尽きる。だが、僕が作っているのは規格外のモンスターなのだ。
考え得る限り最高のパフォーマンスを発揮する為には、過電圧によるオキシライドのパワーが不可欠なのである。
しかし、オキシライドより長持ちするEVOLTAが登場してしまったことから、残念ながらオキシライドの生産は終了してしまっている。
家電屋を数軒ハシゴするが在庫が無く、楽天やamazonでも取扱がなくなっていたため入手は困難を極めた。
「オキシライド乾電池つき携帯電話充電器」ですら他の電池と置き換えられており、デッドストックを持っている人から個人的に入手するほか無さそうである。実に残念だ。
オキシライドが入手できない以上、現状入手可能な中から最高のものを探さなくてはならない。
まあとりあえず市販されてる中で一番良い電池といえばEVOLTAかな…と考えでふと止まった。
僕が求めるのは持久力ではなく瞬発力。確かにEVOLTAはギネス認定され性能世界一といっても過言ではない電池ではあるが、そのギネスとは電池の駆動時間を計るものではないか。本当にEVOLTAで良いのだろうか?
ここで僕はふと思い出した。
今回使用するモーターはプラズマダッシュ。ミニ四駆のモーターだ。
餅は餅屋。すなわち、ミニ四駆のプロに聞けば良いのである。
ミニ四駆のプロと言えばミニ四ファイター。wikipediaによると彼は今も現役のタミヤ社員らしい。
という訳でタミヤのカスタマーサービスから「ミニ四駆で最速の電池はなんですか?」と聞いてみたが、「他社製品の事は分かりませんが公式大会ではタミヤ純正をお使いください^^」みたいな定型文が帰ってきた。
ッチ。僕らのヒーローミニ四ファイターも今となっては立派な社畜のようだ。子供達のキラキラした夢は薄汚れた大人のルールで成り立っていた。
仕方ないので、ミニ四駆改造wikiなるwikiページを覗いてみた。
それによると、やはり現在のミニ四駆業界ではアルカリ電池主流らしい。
そして、大手メーカー製電池から100均電池、果ては家具屋やコンビニなどのプライベートブランドの電池まで比較した結果が出ていた。
そんな中で最も僕が求める性能を誇っていたのがくぉれだぁ・・・あ、もういいすか。すんません。
日立マクセル「ボルテージ」
ミニ四駆改造wikiによると、開封直後の瞬発力は他の追随を許さないと書いてあった。
大人の知識と経済力を持って「いかに速くモーターを回転させるか」と言う一点のみを極限まで突き詰め、小中学生とミニ四駆の速さを競い合っている何とも大人げの無い愛すべき馬鹿野郎たちをもって「他の追随を許さない」と言わしめる電池。
僕が目指す究極系にこれほど相応しい電池は他にあるまい。
先端のカプセル部分を形成する自由樹脂。
そして駆動部分を司るミニ四駆公式大会では禁じ手とされているプラズマダッシュ。
その性能を極限まで引き出す日立マクセル「ボルテージ」
これで役者は揃った。
導線や電池ボックスなどその他にも色々と部品は有るが、それらは普通の市販品なので必要があれば紹介しよう。
さっそく、僕は製作に取り掛かったのだった。
続く。