こんにちは僕ぽち丸。
会社から帰ると、ちょうどドラマやってる時間に飯食うことが多いんですよ。
んでまあ、特に興味も無いんですが、なんとなしに見てるんですけどね。
『若者のテレビ離れ』とか言われて久しいんですけど、その理由って一般的には偏向報道だったり、メディアモラルの低下だったりと言うのを良く聞くんですが、何ていうか、もっとそれ以前に、とてもつまらないと言うのが確かにあると思うんです。
最近のドラマを見てますと、ケータイ小説(笑)と同レベル以下のものばかりです。(※小説などのしっかりした原作があるものは除く)
何と言うか、普通に一般社会では有り得ない事だらけなんですよ。
例えば、人間だらけの東京の街中を徘徊してる女なんて見つけられるわけ無いじゃん!と言う、いわゆるドラマ的奇跡に「あり得ない」と言うほど野暮じゃないです。
何て言うんだろうなぁ。もっとこう、常識の範囲であり得ない事ばっかりで、そればっかりに目が行ってどっちらけなんですよ。
例えば、前クールの月9だった大切なことはすべて君が教えてくれたってドラマなんですけどね。
見てなかった・忘れた人のためにあらすじを説明しますと、主人公の高校教師が、同僚の女教師と婚約してるんですけど、自分のクラスの生徒とエッチしちゃうんですよ。
まあ、最後の方で
実はエッチしてませんでしたとか言うグダグダの展開になっていくんですけど、それはとりあえず置いといてね。
主人公が自分のクラスの生徒食ったって事が全校生徒にバレた翌日、主人公の教師が普通に学校に通勤してんですよ。
どういう事やねんな。
普通は「とりあえず処分が決まるまでは学校に来ずに謹慎してなさい」って学校側から即日言われますよ。
あと、少し前のドラマですが
泣かないと決めた日。これもひどかった。
食品の輸入商社に勤める新人OLが社内イジメに遭うお話なんですけどね。
スーパーかどっかで万引きしてたヤツが、その罪がうやむやになっていつの間にか頼りがいのある姐御キャラになってたりと、中々ブッ飛んだ話なんですけどね。
主人公がイジめられる描写で、
会社のでっかい冷凍庫に閉じ込められるシーンがあるんですよ。業務用の、冷凍庫って言うより冷凍室って感じで、あけるときに暗証番号を入力するんですけどね。いじめっ子が主人公の暗証番号書いた紙を捨ててドアを閉めて、出ようとしたら暗証番号わかんなくて、結局翌朝まで閉じ込められるんですけど。
コレがもう、絶対ありえないのよ。
そう言う感じの冷凍室ってね、
絶対に中から手動で開けれるような装置がついてるのよ。
つまり、中に閉じ込めようとしたら、外側からドアにカンヌキさすとかつっかえ棒するとか、外部的なもので物理的にドアを動かないようにしなきゃいけないわけです。
んで、当然、地震などでドアが歪んで出れなくなることもあるので、中から手動でドア開ける装置とは別に、
非常警報なり停止スイッチなりが
絶対についてるのです。
うーん。何と言うか、
主人公が職場でイジめられてるのって、実は理不尽でもなんでもなくて、非常スイッチの存在に気付かないくらいドン臭いからなんじゃないかとすら思えてしまいます。
そう言えば、主人公が仕事干されてる時に、何とか自分の仕事を見つけようと社内の稟議書のフォームを新しくするシーンがあったんですけど、
昼一から始めて他の人が全員帰った後、8時か9時ごろにようやく完成と言うダメ社員っぷりでした。
致命的な仕事の遅さもさることながら、
この不景気の時代にフォーム変更とか言う何の緊急性も無い仕事のために残業ですよ。
仕事干されてるって言うか、
ただ本当に仕事任せられないだけなんじゃねえかコレ?
とまあこういう感じで、最近のドラマって、ドラマ的奇跡とは違う
常識の範囲でのリアリティが全く無いんですよね。
それこそ、ケータイ小説でももう少しマシなのあるぜ。
これでゴールデンタイムのドラマの脚本家を名乗れるんだったら僕にも出来ます。
それでね、これらのドラマのクチコミみたいなのをネットで見てみたんですよ。
普通に絶賛されててビックリした。
あれ?何で!?何ていうか、僕はそう言う常識の範囲でのリアリティの欠如が気になって、
全くドラマに感情移入できなかったんだけどさ、みんなそうじゃないの!?というか、それすら分かってないのか?
「テレビを見るとバカになる」って昔はよく言われてたんですけど、もしかしてこれは真実だったんでしょうか。
いや、テレビ離れだの何だの言われてる昨今、どちらかと言うと
「バカがテレビを見ている」と言った方がしっくり来る気がします。
もちろん、テレビ見てる人は全員バカと言うつもりはありませんし、テレビをほとんど見ないネットユーザーは頭が良いとか言う話でもありません。
ただ、テレビ離れとかドラマの視聴率低下とか言う背景のひとつには、
ゴールデンタイムですらこういうチープすぎる脚本がまかり通ってるからなんじゃねーの?と思うわけです。
ところが、だ。
そんな斜陽にあるテレビ業界にあって、今現在、
NHKだけは物凄い頑張ってるなと思うのです。
最近はNHK_PRや春ちゃんなどのNHK公式twitterアカウントが
硬い・真面目・つまらないと言ったNHKのイメージを崩そうとがんばってたり、ユースト配信などのネット上の営業活動にも積極的です。
一部の融通利かない人たちからNHK_PRが叩かれてるのを見ますが、押さえるところはキッチリ押さえて踏み外してない以上、誰からも叩かれる筋合い無いよね。
ついでに言うと、
正確迅速公平が求められる報道に関してはもちろん今までと同様、国営の強みをフルに発揮して民放なぞ及びもつかないくらい鉄板ですし。
んで、ドラマに関して言えば、NHKの
タイムスクープハンターと言うドラマが
めちゃくちゃ面白い。
未来のジャーナリストがタイムスリップして、昔の色んな人に密着取材すると言う内容。
んで、取材対象ってのが、有名人とか武将とかじゃなくて、一般市民と言うか、
結構マニアックな職業の人なのね。
上記の
常識的な範囲のリアリティがあるのは当然だし、
ただ単純に昔の職業を紹介するだけじゃなくて、毎回奥底にしっかりしたテーマがあるのが伺えるんです。
例えば、以前やってた瓦版屋の回は、大手瓦版屋がネタを捏造するのを個人でやってる瓦版屋が告発すると言う、
現代のジャーナリズムに対するアンチテーゼがあったりします。
脚本も演出も出演も、毎回「一作入魂」で作ってるのがよく伝わってくるんですよ。
その他、ちょいちょい
時代背景を絡めた小ネタやブラックユーモアを挟んでて凄く面白いんですよね。
とは言え、それらの小ネタに対する説明とかは一切無いので、時代背景やある程度の知識がないと100%楽しめなかったりしますが、
ただ漫然と「観る」ではなく、毎回
頭を使いながら「見る」ことが出来る、実に奥の深いドラマとなっています。
と言うわけで、最近つまらなくてめっきりテレビを見なくなった人は、是非一度
タイムスクープハンターを見てみてください。
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