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こんにちは僕ぽち丸。
前回からの続き。
さて、製作に当たって内部の構造を調べる為に、500円のスケルトンのローターを買ってみた。
先端部分。
モーターが仕込んであって、先に重りがついている。
この重りは偏重錘といって、わざと重心をずらして装着されている。
すなわち回転によって重心を遠ざけようとする遠心力を発生させて振動させているのだ。
これは携帯などのバイブレーションと同じ原理である。
まずはこの部分から工作を開始する。
さて、この偏重錘であるが、錘が重くなればなるほど振れ幅が広がり振動が大きくなる。
AVで言うとパツキンのチャンネーが「オゥ、オゥ、イエッス!カモッ!!マイガー!マイガー!マイガーーッッ!オ゛ゥーーウ!!ウ゛ゥーーーンン゛!!!」みたいな感じである。
逆に、錘が小さくなってモーターの回転速度が上がるほど振動は小さいが高周波のように、痺れるような小刻みで滑らかなバイブレーションになる。
AVで言うと黒髪眼鏡の大人しそうな女の子が誰か人が来るかもしれないみたいな状況で必死に唇を噛んでプルプル震えながら声を押し殺してるみたいな感じ。
いやもう、例えが自分でも全く分からないので分かるように言うと、バールのようなもので殴られるような鈍重なバイブレーションか、研ぎ澄まされたナイフのような切れ味のある振動か、と言うことである。
振動が強いほうが良いんじゃねえの?と言う単純な話でもないらしい。
世の中広いもので、ローターやバイブなどの大人の玩具を実際に使い、使用感などを個人ブログで詳細にレポートしている僕にはちょっと理解できないレベルの変態様が居るのだが、その人のブログによると「個人差はあるものの、風俗嬢やセックスに積極的な、いわゆる玄人ほど強い振動を求め、一般人ほど高周波の振動を好む傾向がある」そうだ。
至高のローターを作らんとしている僕としては、当然重さと切れ味の両立、すなわちその重さと切れ味を利用して相手を「叩き斬る」、日本刀を目指すべきだ。
しかしながら、激しさを求めて錘を重くすれば当然回転は鈍り、回転を上げようとして錘を軽くすれば激しさが損なわれる。両立は不可能なのか・・・
だがしかし。
相反する二つの命題を、知恵と汗を出して乗り越えてきたのが日本が世界に誇る工業力を支えた技術屋の魂である。
僕は飽食の時代に生まれ育ったが、そのスピリット、日本人の血は確かに受け継いでいるのだ。
僕は日本刀の重さと切れ味を手に入れるために偏重錘の大きさや重さ、重心の位置をミリ単位で調整し、試行錯誤を重ねた。
そして、辿り付いたのがこの形だ。
重さや重心位置の異なる錘を重ねる二層ジャイロ方式。
偏重錘には六角ナットを使用した。
ホームセンターでバラ売りしていた中で比較的安価なのはアルミニウムや亜鉛合金、ステンレスあたりのもの。
今回は、これらの中で最も比重が重かったステンレス製六角ナットのM6径とM5径を、金属への食いつきが良い高密度タイプのエポキシパテで固定した。
この解説図の通り、M6径の大きく激しい振動の振り幅の間をM5径の細やかで小刻みな振動が補う。
これにより、激しくかつ滑らかで継続的な振動を実現したのだ。
ちなみに、上の解説は漫画的エセ力学に基づいた解説なので鵜呑みにしてドヤ顔で披露とかすると恥ずかしい思いをすること請け合いである。
まあとにかく、力学的なことは一切分からないが理想的なバイブレーションを生み出す事ができたのは事実だ。
動作確認のためにモーターを指で持っていたが、手を離してもしばらく痺れが残るようなガチっぷりである。
・・・僕は、もしかしたらとんでもない物を作り出そうとしているのかもしれない・・・
続いて、先端ユニットの作成。
まずはどのような形・大きさにするかを考える。
え、どんな形も何も、ピンクローターってカプセル型じゃないの?
そう、確かにそうなのだ。ピンクローターと言えばカプセル型。
確かに、市販のピンクローターと言えばまさしくこの形だ。
だが、この形で作るのならばわざわざ自由樹脂を買ってきて造型する意味など無いではないか。
市販のローターを分解してモーターを詰め替えれば良いのである。
しかし、形状を変更しようにも、先端ユニットの中にあるモーターの形状・大きさから、あのカプセル型が最も合理的なのだ。
僕は悩んだ。悩みに悩んだ。
何かが違う。しかし、考えれば考えるほど正解に近い形状。答えは出ない。
0.9999999・・・と無限に9を並べても、近付けど近付けど1にはならず。そんなジレンマに陥り、思考が煮詰まる。
そして、少し頭を冷やそうとバイクで海に出かけた。
海を眺めていると、沖の方で貨物船がゆっくりと航行している。
・・・その時、僕に衝撃が走った。
まさに天啓。この閃きが僕の神経パルスに電撃を流したのだ。
これがカイジなら間違いなく悪魔的奇手・・・っ!とナレーションが入っていたところだ。
貨物船などの船の先端には、バルバス・バウ(球状艦首)と呼ばれる形をしているものがある。
バルバス・バウの水面下の前方に突き出した構造によって、水面での船首が水を掻き分けるより前方にあらかじめ波を生じる。
このため、水面で船首が水を掻き分けて生じる波は、バルバス・バウによって生じた波とは逆位相となり、それぞれの山と谷が打ち消しあうことで波を小さくする。
結果として造波抵抗を最小化して燃料効率や速度の向上を図ることができると言うシステムなのだ。
ちなみにこれは漫画的エセ力学ではなく、マジだ。
僕はこの突き出した艦首先端にヒントを得た。
そもそも、ローターよりも強力な振動を発生する電動マッサージ器、通称電マと言うものが有るにも関わらずローターが大人の玩具として電マに引けを取らないシェアと知名度を確保しているのは、安価であることやその小ささから来る携帯性やコンセントでなく電池を使用する為使用場所を選ばない手軽さもさることながら、使用感において電マとの住み分けが為されている事が大きい。
電マは100Vと言う家庭用コンセントの無尽蔵大電圧の電源を背景に強力なパワーを誇り、振動の強さと言う点においてはわずか1.5Vの電池を2本ばかり使用するだけのローターでは太刀打ちできないのだ。
しかしその一方で、ただモーターを回すだけと言う単純な機構で100Vと言う高電圧に耐える為に、どうしても先端ユニットの形状が大きくなってしまう。
すなわち、先端ユニットが触れる面積が大きく、どうしても強力ではあるが雑で大味な使用感になってしまうのだ。
その点ローターは先端ユニットが触れる面積は当然小さい。
狙った部分をピンポイントでスポット出来るため、より細やかで繊細な使用感となるのである。
AVで例えると、電マはパツキンのチャンネーが「オゥ、オゥ、イエッス!カモッ!!マイガー!マイガー!マイガーーッッ!オ゛ゥーーウ!!ウ゛ゥーーーンン゛!!!」みたいな感じ、ローターは黒髪眼鏡の大人しそうな女の子が誰か人が来るかもしれないみたいな状況で必死に唇を噛んでプルプル震えながら声を押し殺してるみたいな感じとなる。
まあ要するに、水鉄砲の穴は小さい方が威力が高いというのと同じ理屈だ。
・・・では、水鉄砲の穴を更に小さくしたらどうなる・・・?
当たる面積を更に小さくする事によって、モーターが生じるパワーを一点に集中させるような形。
これが僕の出した結論である。
僕は早速帰宅し、製作に取り掛かるのだった・・・
続く。