こんにちは僕ぽち丸。
ぽち丸にはとーちゃんが居ません。
いや、亡くなったとかいう重い話じゃないんですが。
早い話、
自由人すぎたわけです。
とことんまでフリーダムなとーちゃんにかーちゃんが愛想尽かしてしまったというわけで。
多分世界のどっかでまだ生きてます。多分2丁目くらい先のアパートとかで。
これは、まだとーちゃんが家に居た頃のお話。
ぽち丸、小学生でした。
親父「たっだいまぁーあ♪」
夕食の用意をしていると、とーちゃんがやたら上機嫌で帰ってきました。
なんだか、
少年のような、キラキラした好奇心に満ち溢れた目をしています。
とーちゃんがこういう顔をしている時。
それはたいていロクでも無い事を考えている時です。
とーちゃん「おい、ぽち丸!いい物みせてやる!
見たいか?みたいだろ!?」
そう言うととーちゃんは、見せてくれと頼んでもいないのに
フルスイングの笑顔でかばんをゴソゴソと探り、「
ふぇっへっへ・・・」と言う世にも不吉な声で笑いながら箱を取り出しました。
※画像はイメージです
とーちゃん「
じゃあーん!!」
ぽち丸「ん?なにこれ?」
とーちゃん「ん、
エビ!」
ぽち丸「いやそれは見れば分かるけど・・・」
とーちゃん「
おい、これ育てろ!」
え、何でだ!?
これって育てる過程を楽しむもんなんじゃねえのか?
もしかしてお土産か?いや、それは無いな。今まで誕生日にもクリスマスにも何一つくれなかった男だ。コイツが自分の興味以外の事に金や時間や労力をつぎ込むはずが無い。
ぽち丸「何?もしかして
育てるのめんどくさいから人に育てさせて癒されようとか思ってるの?」
とーちゃん「ん?いや。食う。」
あぁ、コイツはダメだ。
なんか、一般人とは根本的に色々違う。
とーちゃん「3センチくらいになるらしいからなぁー。
お好み焼きに入れるか、かき揚げにするか・・・迷うなぁ」
その後、小学生の僕にまともに水温管理などができるはずもなく、2週間ほどで全滅してしまいました。
明らかに人として大切な何かをどこかに置き忘れた、
ダメな意味でフリーダムなとーちゃんの思い出。
その他にも色々と無茶苦茶なことをいっぱいしてた(されてた)んですが、それはまた別のお話。